Vol. 164 Individualist “Chptr 5 and Vrs 3” Bob Hattori

れは2016年の暑かった夏頃。都心から少し離れた彼のアジト(DIY精神がたっぷりつまった言わば男が夢見る隠れ家笑。)へ訪れ、扇風機からの風を肌に感じながら話を伺いました。若干の緊張と、熱い日だったので少しでも気を和らげる為に飲み物を持参していった気がします。お互い汗にまみれながらも、その日半日ほど彼のアジトや近所の友人のお店、地元の風景を感じながら、「文字起こすの時間掛かりすぎやろ!!笑」と最終的にお互い思っているという結果になってしまったかもしれませんが、とても素敵な時間を過ごさせて頂いたある日のインタビューとなりました。

なお、過去のインタビューはこちら。
Vol. 114
Vol. 115 

それではどうぞ。

 

IO) そしたら始めたいと思います!


Bob)お願いします。



IO) 基本的には、改築中のスタジオの話をしたみたいにつまらない話やくだらない話、そして意味のある話ってのを色々混ぜながらお話を行いたいと思うのでよろしくお願いします。

まずですねぇ、えっと。。Bobさんが ”Mojikaki” についてこうオンライン上のインタビューでお話してくれたんですけど、デザイナーであったり、ミュージシャンであったり他の事もされてるっていうのはお伺いしています。簡単でいいのでお聞かせいただけますか?


Bob) えっと、本職はウェブのデザイナー兼コーダーなんですけど。まぁそれは仕事として やっていて。それ以外にパーカッショニスト、太鼓たたきとしてバンドをサポートしたりとか、合唱をやったりとかをしてます。

で、オンライン上のインタビューでもお伝えしたように、あんまり一つに定めずになんか色々やってみようみたいなのもあって。 基本的に表現したい事がいっぱいあって一つの事だと表現出来ないというかスキルが足らないというかね。一つの事で表現出来ない事がいっぱいあるから、しょうがないから色々手を出しているっていうのが多分真相ですね。

 

Bob) ” I am not intended to just focus on one particular thing to express, rather I would like to challenge myself for various things in some senses. Initially I am up for challenging something as to express myself so that I would not be able to do that if I keep using one typical way to show who I am. I would rather pick various ways to portrait who I am. Also since I might consider myself indecisive, to tell you the truth, I would choose to be like this in order to express so many interesting stuff that I would like myself to get involved with. ” 



IO) その点で僕も考えは一緒です。色んな事をしたい、聞きたい、見たいと思うタイプなので、はい。


Bob) なんか、その多分。。何でそうなっちゃったのかよくわかんないんだけど、なんでだ ろうな。


IO) 当初始めたパーカッショニストであったり、ウェブのコーダーやデザイナーとして徐々に新しい事に接していくものですか? 興味があることに。


Bob) 何かをやりたいと思った時って、それが好きで好きでしょうがなくるんですよ。おそらくそれしかないって思っているわけ。だからすごい力入れてやるんだ。けど、どっかのタイミングで底が見えちゃうというか、その道を進んでも自分が行き着く先がなんとなく見えちゃうというかね。

で、見えちゃった時にそのゴールに向かって行けるか行けないかって考えて、先を見据えて続けるか続けないかが決まってきちゃうのかなってのがあって。だから、手元に残ったものが今までの自身の行いの結果なんだけどね笑。


IO) それでは “Mojikaki”、そしてパーカッショニストをしつつウェブの仕事もしつつというのが今までの行いの結果という感じですか? 二足の草鞋じゃないですけど。


Bob) 三足、四足履いてまたそれらがだんだん気分的に重くなってきて、だいたい。。まぁ 5年とか10年で全部清算して、全部やめて。

そして半年くらいすると「あーまた音楽やりてぇなー!」って思って活動するって感じかな笑。


IO) お話聞いていると、こう僕も同じような匂いも感じるんですよね。自由さを求めるというか。僕は個人的に求めたいんですけどね。こうサラリーマンっていう人達が悪い訳では無いんですけど、色んな事に手を出して自分の可能性を知るっていうのは大事だと。ですが、逆に客観的に僕自身を見るとちょっと迷いがあるなとも感じたりするんですよね。 一本続けれるのか、続けれないのか。

それについてご自身ではどうお考えですか? 色々手を出してしまうとこう、技術が中途半端になってしまったりとか。


IO) “What do you think about the state of being indecisive or I would say if you have hands on various stuff then you might not be able to go deep in order to master it or something.”


Bob) 常に、常にそうだね笑。常にそう思っているけどやめられない自分がいるね。一つに まとめきれない、定めきれない自分がいるね。


Bob) “You are absolutely right and it goes like that all the time though part of me was thinking that I should stick with it. I am not up for shaping myself with one typical thing. I might be indecisive indeed. ” 


Bob) ちょっと話を変えるとね、この場所って名前が “Untypo”って名前なの。アンタイポってね。これはもう何回もあちこちで出しちってる話なんだけど、 「型なし」って言葉がすごく好きなの。「そんなんかたなしじゃーん!」って使われるあの「かたなし」。


好きになったきっかけが、今は亡くなってしまった中村勘三郎さんのあるインタ ビューで、勘三郎さん、自身が歌舞伎界の異端児とか呼ばれていた人な訳だけど 、歌舞伎の型を収めているから「収めた型から飛び出すことを型破りっていうんだよ。」ってね。

「もし型も何も収めずに、ただただ新しい事をしようとしたら、それは「型無し」って言うんだよ。」ってインタビューで言っててね。それがすごく心に響いてきてさ。でも僕がやってる事ってウェブデザインだったりとか文字だったりとか、ぶっちゃけ 「型が無い事」だと思っているんだよね。


Bob) ” One of my favorite public figure “Kanzaburo Nakamura” mentioned in an interview saying that “There is always a “Style” in everything. Then we call it an “unorthodox” when you know the style and trying to get out of it”. Then, he also mentioned that ” if you do not have a “Style” and you are up for just trying new things and we call it an “Untype”. 

I was really impressed by what he said and I thought that what I do right now may be considered to be “unorthodox” but I would like to think of it as “Untype” instead. “


Bob) ウェブに関しては型が出来るハズもなく、すごい勢いで進んでいるから型が出来る暇も無いしね。で、カリグラフィーに関しては僕我流で勉強したから型が元々無いし、けど音楽に関しては一応師匠にちゃんとついてたんだけどね笑。

でも、まぁまだ破る型を学ぶ前に師匠の所を飛び出しちゃって今続けているから型が無いし。なので自分は「型が無い」と。無いなりにやって行こうってのがどっかにあってね。それで、この場所の名前を決めようってなった時に、「型なし」ってUntypedって表現されるんだよね。意味はちょっと日本語には当てはまらないかもしれないけどね。

それで、「あーアンタイプトっ て言うのかー。」ってなって。それをそのままつけようかなって思ってたんだけど、 文字のフォントを作ったりとか、ロゴや書体を作ることを ”typography”って 言うから、”untyped”を“untypography”にしようって思って。僕自身文字を書くし。

それで、“untypography”を縮めて “untypo”って言う風にしたの。僕は文字書きだけど、unは否定だから、文字書きなのにtypographyをしない”untypo”。

まぁ、もう自分が書く文字のようにある程度こういう風に自分なりの型を作りつ つあるけど、型は無いままでいたいっていう意識の部分でね。


Bob) ” Though I am in the process of developing my own “Style” so to speak, I would love to be an “Untype” in my own mind. “



IO) ご自身の根本的な部分は型を持ちませんよっていう。型がありませんよっていう事で すかね?


Bob) さらには、typoって誤植って意味じゃないですか。で、それにunが付くことによっ て、誤植しまくりなんだけど誤植しないっていうこう3つの矛盾を含んだ名前になってるんだけどね 笑。そこらへんが多分僕が色々やることの根底にあるところなんだと思う。型が無い上で何をするか。まぁちょっとかっこい い言い方だけどね笑。これを聞くとカミさんなんか俺を鼻で笑うだろうな笑。

矛盾て、言っていることとやっていることが間逆だったり、すごいギャップがあったりす るってことだけども、そもそも何かを表現するときにそれに名前をつけて「型にはめる」 ことに意味があるのかどうか? って思うんです。


「矛盾してる」って言った時に、本当にそれは「矛盾」してるのか? みたいな。
 実は物事に表や裏なんてないんじゃないの? って言うような。。。だからあえて矛盾するようなことを言って、自分を説明するのが好きなのだと思います。



”I think that the concept of “Contradiction” refers to much more than just a “Inconsistentcy” or “Paradox”. “Twe sides of the same coin” would be the good example that amplify the doubt of how we perceive two things that do not get along. “



例えばですけど、僕は基本的に「反原発」です。でも、ダライ・ラマがあるインタビュー で言っていた「発展途上国には原発が必要だ。先進国に追いつくためには安定的な電源が必要で、発展にはそれが不可欠だからだ」って意見にも共感します。反原発といいながら、 原子力の研究にはより多くの人と時間とお金をかけるべきだと思っています。将来同じ間違いを犯さないようにするためです。原発に対する研究が進めば、より安全な原発を作ることも出来るかもしれない。でも、こういう話をすると、原発に反対している人に反発されます。反原発なのに、ダラ イ・ラマの意見に共感したり、原子力の研究の推進に賛成するのはおかしいってわけです。 僕はこれって白黒つけられるものではないと思っています。広い視野で物事を見た時に、 今矛盾していることも実は矛盾していないかもしれない。別の視点から見たらそれは表で も裏でもないかもしれない。
 矛盾を抱えているというのは、実はそういう表裏が一体になっている事柄を、いっぺんに提示しているってことなんだと思っているんです。



IO) なるほど。そうですよね。表裏一体になっている事柄の提示が矛盾を表す。深いですね笑。僕としてはですけど、「かたなし」って男のロマンを感じるというか。型にはまらず自由にやっていきたいというか。


Bob) もうとにかく本当にただそれだけ笑。んーそれだけっていうのは変かもしれない けどね笑。

さっきIOくんが言ってた「自由になりたい」っていう「自由がいいって」いう時ってさ、その自由って、なんつうのかな。すごい難しいというか、定義がね。自由って難しいじゃないですか。アメリカも自由の国とかいうけど、それは別に自分の好きなように出来るって意味ではなくて、 自由でいる為には自分を持って動かないと自由になれないってのは間違いないね。でも僕もその方がいいって思う。


Bob) “The definition of “freedom” is harder to understand than we expect. It does not necessarily mean that you can do whatever the hell you want to do. In order to be free, you have to be stick with your own belief to be able to present who you are otherwise there would be no freedom for you anyways.”



Bob) 他人から「こうしろ!」とか「あーしろ!」とか言われてやるよりかは、自分でこだわるところはこだわるっていうね! まぁ自分もいい加減なところはあるけど笑。

その中で自分が自由に動き回れるほうが全然良くてね。話しは戻るけど、それを突き詰めて行くとさ一つに収まらなくてね。これでもだいぶ削ったけどね笑。これでも消えていった事柄が山程あってね笑。そして最終的にそんな中で残ったのがこれだっていう感じだからね。


IO) 僕から見ると“Mojikaki”でしか、Bobさんの片鱗はわからないんですけど、僕が客観的に見て思うのは、あの技術を今の状態まで持ち上げる努力もある一種の才能みたいなのがあるのじゃないかなと思うんですよね。芸術肌なのかなと思ったり。

だから自由、かたなしであることがBobさんにとっては人間の本質をよりご自身で引き出そうとしている部分があるんじゃないかなって思うんです。それを体現されていると思います。

自分が素直に思ったことを、そのままやってる。そらぁ僕もへたれですから自分がやってる事に他人から何か言われてうっ。。って思う時もしばしば。。いやめっちゃあるんですけど。でもそれでもこう、俺は俺であり続けるんだっていう姿勢や考えを体現されている事に関しては面白いと思うんですよね。


Bob) そもそも体現出来ているのかぁってのも思うよね笑。当然 ”Mojikaki” の時は全然そんな風には思ってないし、考えないよね。まぁ考えないね。だって自分が好きな事をやっている訳だからね。

オンラインインタビューでも言ったように、見てくれる人が何かを思うってのも結構どうでもいいし。ただ、僕が書いているものをすごいと思ってくれている人がいて、それは嬉しいんだけど。僕は誰にでも出来ることだって思ってるし笑。


IO) おっしゃってましたね。


Bob) 小室哲哉さんもそうなんだよね確か。坂本龍一さんのライブか、YMOのライブを見に 行って、キーボードやってるのを見て「俺も出来るじゃん。」って思ってやり始めてプロになったらしいけどね。まぁ、俺と比べちゃいけないんだけどさ笑。あの人はものすごい才能がある人だからね。

例えばさ、この場所(インタビューは改築中のスタジオ兼オフィスにて行われました。)をこういう風に作るってやっぱり大変じゃない? 場所借りて、整備して、道具使って資材を集めてっていうね。白く塗ったり、材料作ったり。アレやコレやしないといけない。そんなこと考えると家借りて、事務所作ってDIYで作るって意外とすごいじゃん?

でも、文字を書くってこれに比べたらかなり些細なことだと思うんだよね。俺このスタイル を書いているけど、文字を書くって、「あっこれだったら俺も出来るじゃん。」って思えるくらいのすごくハードルの低いことだと思うんだよね。だから実は全然俺しか出来ないんだとは思ってなくて。

自分でただただやってみたいし書いてみたいと思ってるから書いているだけ。 その結果としてデザフェスのあの作品だったりが生まれたのかなって思うね。

 

 

 


IO) では、あの機会や作品は言わば公にしたり、他人の目の前で、言い方悪いですけど証明する、ひけらかすっていうような始めての機会だったんですよね?今までは友人だったり知り合いだったりに頼まれて書くってのが普通だったんですよね。 デザフェスまでに至った経緯はなんでしょうか?


Bob) 数年前 、家族連れてこの町に引っ越してきて。で、俺が住んでいる家のすぐ目の前に飲み屋があるんだけど、ちょうど引っ越してきたタイミングでその飲み屋を作ってたの。「おーなんか作って るってな。」って思ってさ。そこのスタッフの一人が「Bob さんさー、うちの窓に書きなよ。」って言ってくれたのがそもそものきっかけでね。


IO) クリスマスのやつですか?


Bob) もっと前だね。


IO) 個人的にはシャッターに描かれている作品がめっちゃカッコいいと思いましたけど笑。



 

 

 

Bob) その場所にこれからいくよ笑。

まぁでももしかしたら店やってるから見れないかもね笑。あれ実は結構笑える話でさ。去年の9月にそのカフェで個展をやらせて貰ってね。その時に個展の目玉として書いたの。

けど実際、個展が行われてる昼間は見れないわけ笑。オープンしてお店が開いている とシャッター上げちゃってるから全く見れないのよね笑。これが目玉なのに全然見られないよねっていう笑。

2015年の今頃、8月くらいかな。4日くらいかけてね。この年ってすっごい暑かったじゃん。 すごく日当たりのいい場所で、昼間から作業なんて到底無理だから。朝5時とかからさ書き始めて、日が差す前に逃げてくるっていうね笑。そんな感じでやってたんだけどね。

そのカフェにも色々壁画があったんだけど、リニューアル中だからいくつか消してしまったんだよね。だからそんなに残ってないんだけど。あっ、でもトイレの写真送ったよね? それはまだ残ってるよ。

 

 

To be continued…

 

Bob Hattori a.k.a Bob the “Mojikaki” 
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Copyright of Pictures (C) Bob Hattori All Rights Reserved.

 

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